Thursday, March 12, 2020

新型コロナ感染拡大で行き場を失った食品を救え! 農水省や食品宅配事業者らの支援続々 - ITmedia

 農林水産省は3月4日、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、食品関連事業者から発生する未利用食品をフードバンクに寄付するための取り組みを開始した。

新型コロナの影響で食品ロスが発生(写真提供:Getty Images)

 食料産業局バイオマス循環資源課食品産業環境対策室の担当者によると、全国の小学校や中学校などが休校したために給食を提供できなかったり、イベントが急きょ中止されたりといった事態を受け、食品製造メーカーや卸会社で行き場を失った食料品が出始めているという。「こういった食料品は、別の用途に活用したり販売したりするのが基本だ。しかし、どうしても余ってしまう場合には、寄付という選択肢があるということを周知したい」(担当者)

 具体的な取り組みの概要は次のようになる。

 フードバンクに寄付を希望する場合は、「食品名」「数量」「消費期限又は賞味期限」「保管場所」「連絡先」といった情報を農水省にメールで報告する。農水省は報告のあった未利用食品の情報を取りまとめ、全国のフードバンクに対してメールで情報を発信する。寄付を受けたいと考えるフードバンクは、食品関連事業者と直接連絡をして、受け渡し方法などの具体的な調整を行う。こういったやりとりを経て、お互いが合意した場合は、未利用食品の寄付が行われる。

 寄付を行った後、食品関連事業者は農水省に報告を行う。農水省は寄付の実績を後日公表する(合意があった場合のみ)。農水省はあくまで情報を共有するだけなので、取引を通じて発生したトラブルなどについては一切関与しないとしている。

フードバンクへ寄付を行うスキーム(出所:農水省公式Webサイト)

 農水省はICTやAI等の新技術を活用した食品ロス削減関連ビジネスを展開している企業の事例を集め、公開している。食品ロスの防止だけでなく、何かしらのビジネスのヒントにしてほしいと呼びかけている。

進む食品ロス削減の取り組み

 今回、未利用食品が発生すると農水省がみているのは、食品製造業者、食品卸売業者、食品小売業者、外食業者、ホテルや旅館などだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ホテルや結婚式場の予約がキャンセルされたり、一般消費者が外食を控えたりといった事態が起きている。一方、未利用食品の販路を確保し、食品ロスを発生させない独自の動きも出始めている。

 札幌商工会議所は「新型コロナ経済対策掲示板『緊急在庫処分SOS!』」を立ち上げた。新型コロナウイルスの影響で、過剰在庫を抱えた北海道内企業の売り上げ回復や、販路の確保を目的としたものだ。3月12日の時点では「にしんの一夜干し(インバウンド、国内観光客減少による受注取り消しのため)」「ナチュラルチーズ、冷凍ピザ、ドリンクヨーグルト(全国各地の北海道物産展が中止となったため)」「塩辛、松前漬け(外出自粛要請による店舗の来客減少)」「本ズワイガニの脚(本州への食材販売の減少)」などが掲示板で紹介されている。

 食品宅配のオイシックス・ラ・大地は、四日市酪農(三重県四日市市)の牛乳やヨーグルトを3割引きで販売する取り組みを始めている。地元の小中学校が休校となり、給食用の牛乳を提供できずに困っていた同社を支援するためだ。

酪農家を支援する取り組み(オイシックス公式Webサイト)

 料理動画サービス「クラシル」を運営するdely(東京・品川)は、ECサイトの「クラシルストア」で飲食店支援を始めた。例えば、各地のイベントが中止になったため、仕入れた200キロの金柑が余ってしまった事業者がいる。そこで、金柑を使ったマーマレードなどを同サイトで販売することになった。

 このように、新型コロナウイルスが原因で発生した食品の廃棄を少しでも減らすための模索が続いている。

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March 13, 2020 at 03:00AM
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